引き続き、投資不動産専用書類『投資物件チェックシート』の内容について説明します。◆投資物件チェックシートとは投資用の特徴(第三者の利用、賃貸経営、特有設備)をカバーし、詳細に物件状況を把握するツールです。◆注意すべき項目の内容説明
※( )内は、実際のシートの記載場所です。●賃貸借契約書の有無の確認(表面 左側中部:売主確認-賃貸借契約書)賃貸借契約書は、過去から未来にわたり、賃借人からの収入の証明となり、賃借人との固有の契約条件を把握する重要書類です。有無のチェックは必ずしてください。仮に賃貸借契約書が無い場合は、次の①~③の問題が起こる場合があります。①融資が受けにくくなる②賃貸借契約が適正であるか判断できない③賃借人に対する抑止力が無くなるでは、もしこの問題が起きた場合、どう対応すればよいか①融資が受けにくくなることの対応必ず金融機関に問合せをしてください。融資を行ってくれる金融機関がある場合は、「レントロール表、確定申告書の写し、通帳」などが最低限必要になります。②賃貸借契約が適正であるか判断できない場合の対応理想は、売主に過去3年分の賃料収入を確認することです。3年間の賃料収入を確認することで物件の収益力や、平均稼働率がわかります。仮に売主に悪意があった場合、一時的に収益を上げ(フリーレント契約や特殊なサービス等)、利回りを良く見せている物件などもあるためです。③賃借人に対する抑止力が無くなることへの対応賃借人が賃貸借契約書を持っているかどうか確認してもらい、賃貸借契約書があれば「賃貸借契約書」をコピーさせてもらいます。◎なぜ賃貸借契約書がないと賃借人に対して抑止力が無くなるのか賃貸借契約は、『諾成契約』で成立します。諾成契約とは、簡単にいうと書面の作成等何らかの要式を具備しないでも成立する契約のことです。端的にいうと、口頭で賃貸借の約束をしただけでも契約は成立するということです。問題として、賃貸借契約書が無いと、前の大家さんと口頭で「更新料はいらない」「ペットは自由に飼ってもいい」など、賃借人の都合の良いことばかりの賃貸借になってしまうということです。「言った、言わない」で大きなトラブルを引き起こす原因になります。なお、売主が賃貸借契約書を保有していない場合は、次の対応で入手できる場合もあります。1) 管理会社へ管理を委託している場合、管理会社が賃貸借契約書を所有している場合があるので 管理会社より取り寄せる。
2)売主、又は、管理会社と協力して、賃貸契約書の再交付を行う。ぜひ、投資物件チェックシートを有効活用してください。
※記事の中でメールマガジンという表記が出てきますが、このページは、会員向けに定期的に発信されているメールマガジンを集約したページとなっております。
引き続き、投資不動産専用書類『投資物件チェックシート』の内容について説明します。
◆投資物件チェックシートとは
投資用の特徴(第三者の利用、賃貸経営、特有設備)をカバーし、詳細に物件状況を把握するツールです。
◆注意すべき項目の内容説明
※( )内は、実際のシートの記載場所です。
●賃貸借契約書の有無の確認(表面 左側中部:売主確認-賃貸借契約書)
賃貸借契約書は、過去から未来にわたり、賃借人からの収入の証明となり、賃借人との固有の契約条件を把握する重要書類です。有無のチェックは必ずしてください。
仮に賃貸借契約書が無い場合は、次の①~③の問題が起こる場合があります。
①融資が受けにくくなる
②賃貸借契約が適正であるか判断できない
③賃借人に対する抑止力が無くなる
では、もしこの問題が起きた場合、どう対応すればよいか
①融資が受けにくくなることの対応
必ず金融機関に問合せをしてください。融資を行ってくれる金融機関がある場合は、「レントロール表、確定申告書の写し、通帳」などが最低限必要になります。
②賃貸借契約が適正であるか判断できない場合の対応
理想は、売主に過去3年分の賃料収入を確認することです。3年間の賃料収入を確認することで物件の収益力や、平均稼働率がわかります。
仮に売主に悪意があった場合、一時的に収益を上げ(フリーレント契約や特殊なサービス等)、利回りを良く見せている物件などもあるためです。
③賃借人に対する抑止力が無くなることへの対応
賃借人が賃貸借契約書を持っているかどうか確認してもらい、賃貸借契約書があれば「賃貸借契約書」をコピーさせてもらいます。
◎なぜ賃貸借契約書がないと賃借人に対して抑止力が無くなるのか
賃貸借契約は、『諾成契約』で成立します。
諾成契約とは、簡単にいうと書面の作成等何らかの要式を具備しないでも成立する契約のことです。端的にいうと、口頭で賃貸借の約束をしただけでも契約は成立するということです。
問題として、賃貸借契約書が無いと、前の大家さんと口頭で「更新料はいらない」「ペットは自由に飼ってもいい」など、賃借人の都合の良いことばかりの賃貸借になってしまうということです。「言った、言わない」で大きなトラブルを引き起こす原因になります。
なお、売主が賃貸借契約書を保有していない場合は、次の対応で入手できる場合もあります。
1) 管理会社へ管理を委託している場合、管理会社が賃貸借契約書を所有している場合があるので
管理会社より取り寄せる。
2)売主、又は、管理会社と協力して、賃貸契約書の再交付を行う。
ぜひ、投資物件チェックシートを有効活用してください。