ウィズコロナ時代に差別化する3つのローコスト空室対策|健美家|業界ニュース|一般社団法人 投資不動産流通協会

業界ニュース

2020年09月02日

ウィズコロナ時代に差別化する3つのローコスト空室対策

新型コロナを取り巻く状況は、日々変化していますね。最近は、WHOが「 特効薬は現時点ではなく、今後も存在しない可能性がある 」と警告しています。抗体ができても数カ月でなくなるという話も聞きます。

インフルエンザもワクチンを接種してもかかりますし、全てのステージで劇的に効く特効薬もありません。それを考えると、さもあらんかなとも考えます。

そして、今後もウィズコロナの生活が続くなら、大家さんもその環境の中で中長期的に満室経営に向けて、対策を打っていかなければなりません。

私は自己保有物件については自主管理しています。また、他の大家さんから会社で管理を受諾しています。賃貸客付け仲介会社さんとやり取りしている中で、最近の入居希望者さんが部屋を決める際に重要視していることについて、日々聴取してます。

今回は、ウィズコロナ時代に他物件と差別化して、空室率を低くする3つの比較的ローコストの対策について説明します。


■ 宅配ボックスの需要が高まる


新型コロナで需要が一気に上がったアイテムが宅配ボックス。在宅でも配達時の接触を避けるため、置き配も普及してきました。

大型マンションや、ここ数年の新築物件には宅配ボックスが設置されてきていますが、既存の小型マンションやアパートでの設置割合は、まだまだ低いのが現状です。

設置しようにも、既存のアパート・マンションは、宅配ボックスの設置スペースに苦労する場合があります。その点、機械式で防滴仕様なら多少雨風が当たる場所でも設置でき、電気式に比べ故障も少なめです。

私は、既存物件で機械式の2段式・3段式宅配ボックスを多用しています。価格も10万円台からと手ごろです。下記の写真の宅配ボックスは、私の物件で使用しているものです。

設置場所は軒下ですが、風が強い時は雨が当たります。それでも7年近く、問題なく運用しています。アンカーボルトの打ち込み等の設置工事も自分でしたので安く済みました。


■ インターネットの無料化・高速化


インターネットに無料で接続できるようにしている物件が増えてきました。私の物件も一部で無料化しています。ただ、無料であればそれで良いというわけではありません。

最近、管理を受諾している物件の入居者さんから「 ネットの反応が遅くなった 」とのクレームがありました。元々、夜に遅くなることがあったようですが、最近は昼間もとのこと。

どうも学生さんがオンライン授業に使ったり、会社員の方がリモートワークし始めたりしたことが原因のようです。1回線を1棟の全員でシェアする方式だったので、多くの方が常時動画接続すれば遅くなることは否めません。

新規の入居希望者さんからも、「 どこのインターネットを使っているのか 」、「 ネット回線のスピードはどれくらいか 」等、客付会社さん経由で訊かれるようになってきています。

余暇に動画を楽しむというような使い方なら、ネットのスピードが遅い時があっても我慢できるかもしれません。しかし、仕事となると事情が変わります。

会議の時などは、中心になる方のネット回線が安定していないと、その影響は参加者全員に及ぶことがあります。また、ネット回線が一時的につながらない等、業務に支障をあたえるようですと、最悪退去につながります。

これから無料インターネットを導入する場合、また導入済みでもネット回線のスピードが遅かったり不安定な場合は、業者さんに相談したり、替えたりして、入居者さんにストレスを与えないようにしましょう。


■ アクセントクロスのリモートワーク仕様


今年からオンラインでの会議や打ち合わせ、また、オンライン飲み会を始めた方は多いのではないでしょうか。かく言う私も、その一人です。

最近は、オンラインセミナーの講師もするようになりました。そこで気になるのが、自分の背後です。会社の会議室や応接室では特段気になりませんが、自宅では背景が気になります。

アプリによっては、バーチャル背景機能が使えるのもありますが、動いたりすると自分自身が背景に取り込まれてしまうことも。オンライン飲み会なら笑いのネタで済みますが、真剣な会議の時は避けたいですね。

今年になって、私もオンライン打ち合わせ等で経験しましたが、昼間に窓を背にして、薄いカーテンだけだと逆光になり顔が暗くなります。反対に間取りや配置にもよりますが、窓に向かっていると室内が丸見えになったりします。

会議や打ち合わせ中に自分の背景に相手の気がいって会議に集中できなくならないように、背景には気を配りたいものです。

白めのありきたりな壁紙でも問題はなさそうですが、秋から冬にかけて陽射しが室内に入るようになってくると、時には見づらくなるかもしれません。

そこでアクセントクロスを使って、柄も工夫するのが良いでしょう。アクセントクロスといっても、廉価な白めの壁紙と同等品でも大丈夫です。

アクセントクロスについては、私は以前より、ほとんどの物件で採用してきました。ただ、保有物件は単身者向けや二人世帯向け物件が多く、時には少し派手めの柄を使用してきました。今後はモノトーン( 単色 )のオンライン背景に合いそうな落ち着いたものも検討してみます。

宅配ボックスと無料インターネットは、新型コロナが流行る前からの入居希望者さんの人気アイテムです。新型コロナによるパラダイムシフトを機にアクセントクロスと共に導入を検討してみてはいかがでしょうか。