物流の利回りが過去最低 CBRE20年Q4 投資額は7.6%増|住宅新報|業界ニュース|一般社団法人 投資不動産流通協会

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2021年02月25日

物流の利回りが過去最低 CBRE20年Q4 投資額は7.6%増

CBRE(日本本社=東京都千代田区)は2月10日、四半期ごとに実施している「不動産投資に関するアンケート期待利回り」(20年12月)の結果を公表した。アンケート結果では物流施設(マルチテナント、首都圏湾岸部)の期待利回りは4.23%となり、最低値を更新した。

 東京における期待利回りは、物流施設と同じく、賃貸マンション(ワンルーム)が20年9月から低下し過去最低値を更新している。また、オフィス(大手町)と賃貸マンション(ファミリー)は横ばい、商業施設(銀座中央通り)とホテル(運営委託型)は上昇した。ホテルの期待利回りは16年以来の5%台に乗った(表参照)。アンケート調査は03年7月から実施しており、今回のアンケートの回答社はアレンジャー、レンダー、ディベロッパーなど125社。調査期間は20年12月2日~25日。


Jリートがけん引

 また、同社は同日、20年第4四半期(Q4、10月~12月)の投資市場動向の調査結果も発表した。調査結果によれば、Q4の事業用不動産(対象は10億円以上、土地取引など除く)への投資額は前年同期比7.6%増の1兆2040億円となった。そのうち、Jリートによる投資額が同87%増の4930億円、海外投資家は同41%減の3140億円。この結果を受け、20年通年の全投資額は前年比5.2%増の3兆8480億円を計上した。通年では海外投資家による投資額は前年と比べて30%増加しており、けん引役となっている。

 Q4はJリートによるオフィスと物流施設の投資がけん引した。調達額は前年同期比81%増の2761億円で、うち48%が物流施設特化型リート、46%がオフィス特化型リート。Jリートによる物件取得でも、物流施設が前年同期比93%増の1530億円、オフィスが同39%増の2780億円となった。


『住宅新報 2021年2月23日号より』